金融工学者フィッシャー・ブラック | |
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ブラックしゃんはまずあり得べき理想の状態から考える均衡派であった。効率的市場仮説において、政府の金融政策は裁定機会以外の何ものでもない。
彼にいわせれば個別株に投資する意味はない。投資信託に入れればよろしい。で、個人のリスク引き受け許容範囲で、リスクを取りたい人は借金して(レバレッジを効かせて)投資信託へ、そうでない人は現金比率を多くして安全に構える、個々人はその比率だけを自己責任で決定すればいいだけの話、ってことになる。なるほどね、そうなのかもねと納得してしまうわしであった。
昔は金融先物すらない規制と無知の世界だった。50年代から70年代へと、徐々にいろんなことが整備されてきて、ようやく「理想の市場」へ近づいてきたんだよ、と。ちなみに「理想の市場」が実現された暁には、それは効率市場仮説の実現であるから、だれもそこからはノーリスクの最低金利以上のリターンは得られないって事なんだが。
理想化された株価は、その緊急度に応じて別の価格がつくという。それは即ち時間に対して利子以外の価格がつくということ。時間の値段。なんだかよくわからないが面白そうだと思った。